« キアゲハ1号の羽化(1) | メイン | キアゲハ1号の羽化(3) »
2005年06月22日
キアゲハ1号の羽化(2)
(美地麗湖 : 2005年06月22日 12:08)コメント (2)
さて、続き。
ぴくっ、ぴくぴくっと、確かに腹を動かしたさなぎ。
珍しく三脚など持ち出したのに、すでに撤収モード。たたんでしまいました。
「ひゃ〜、始まっちゃったよ〜」と思いながら、いつもどおり手持ちでカメラを構えます。
(この日は風が強かったので、結局こういう場合には三脚は役に立たなかったでしょうけれど。)
上の13枚のうちの、1枚目が11:10、最後が11:11。
画像のExif情報には、分までしか残りませんので正確ではありませんが、
この一連の動きにかかったのが、1分前後。
背中がぱくっと割れてから、にゅにゅにゅっと出てくるまで、あっという間でした。
出てきたばかりの成虫は、
普段その辺でひらひらと飛んでいるのにくらべて
まだ胴体にたくさん水分を含んでいるのでしょう。
ちょっとおデブちゃんですね。
ストローが2本で1組になっているというのも
この羽化の様子を観察していて初めて知りました。
さて、さなぎから出てきたアゲハは、翅を乾かしにかかります。
この日の強風は、洗濯物を乾かすには好都合でしたが
さなぎから出てきたばかりの蝶々にとってはどうだったのでしょう。
上の写真は、11:12〜16の、ほぼ1分刻み。
脱水でくしゃくしゃになった洗濯物は、
パン、パン、と伸ばしてから干さないと大変なことになりますが
こちらは、みるみるうちにきれいに広がっていきます。
アゲハが自分の意思でやっているのか、
それともこの日の強風にあおられてなのかはわかりませんが
時折、こんなふうに翅の表を見せてくれることもありました(11:16)。
ここまでは、なかなかドラマチックだったのですが、
このあとは、なかなか進展がありません。
つかまっているヒメジョオンごと、時折、強風にあおられながら、ずっとこんな格好でいます(11:26)。
それにしても、羽化したての成虫というのは、本当に美しいです。鱗粉のきめも整って、上質の反物のようです。染料が布地の裏側に染みたようにも見えます。
うまく写真には撮れなかったのですが、アゲハの下にあるヒメジョオンの葉に、少し白濁した液体があるのを2度ほど目にしました。全体でどの程度の水分を排泄するのかはわかりませんが、こうやって羽化の時に、地上生活をする幼虫の重いからだから、空を飛び回る成虫のからだへと、軽量化をはかるのですね。
さて、炎天下で、三歩どころか一歩も動かないのを「散歩」と呼んでいいのだろうか、などと考え事をしながら、少し退屈し始めたところで、地獄に仏とはこういうことをいうのでしょうか、木原さんにお会いしました。
動きのないキアゲハを前に、情報交換などしているうちに、気のせいか、からだつきもスマートになってきたように見えます(12:22)。
最初は、必死でヒメジョオンの茎や葉にしがみついているという印象でしたが、足腰もずいぶんしっかりしてきました。もう大丈夫かな。
ふと気がつくと、少し場所を変えています。左後方に、さなぎの抜け殻があるのが見えるでしょうか。広い場所で大きく翅をのばしています(12:33)。
前日にしまりんさんが見つけた、じっとしていた個体も、この状態だったかもしれませんね。
この写真を撮り、後を木原さんに托し、公園を後にしました。
というわけで、記事のアップに時間がかかりましたが、キアゲハ観察隊の観察レポート、このあたりで木原さんにバトンをお渡ししたいと思います。
コメント
細かい事で申し訳有りませんが..
小生に出会った後の時間が1時間ずれているようです。2時間もあそこにいたのか!と一瞬絶句でしたが、実際には12:00ちょい過ぎに到着しています。とは言え、一時間以上はあの炎天下に居た事に成ります。今度は、殺虫剤でアゲハを駆除してきましょう。安全の為
投稿者 木原 章 : 2005年06月22日 16:52
あ、すみません。
勘違いでなくて、ただの書き間違いでした。
最後の2枚の写真の時刻を修正しました。
投稿者 美地麗湖 : 2005年06月22日 16:57