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2005年05月21日

水際のトンボたち

(しまりん : 2005年05月21日 17:26)コメント (2)

早起きしました。イトトンボが羽化する瞬間を見るためです。
少しヒンヤリとした朝。

水際をくまなく捜索すると10匹近くのヤゴがいましたが、全部スカ(=抜け殻)でした。小さすぎて、中身があるのか、ないのか、わかりづらいため、いちいち期待に胸を膨らませるのですが、よくよく見ると頭の部分が白くてスカスカなのと、肩のあたりに白い紐が出ていることから「殻」だと判明。ちっ!

なかば諦め、イトトンボに集中していた目の焦点がふと緩んだとき、もっと大きいトンボがすぐ足元にぶら下がっていました。ギンヤンマよりは小柄で、全体が茶色っぽい。tosakaさんの見立てでは、赤トンボの一種ショウジョウトンボとのこと。水際にいるトンボは一眼レフではうまく撮れないので、コンパクトデジカメが活躍しました。屋外では液晶モニタがほとんど見えませんが、それでも水面ぎりぎりに手を伸ばしてトンボの目線に近いところから撮影。

0521syoujyou1.jpg0521syoujyou2.jpg

なんとなく、トンボが見ている風景が想像できます。
翅を広げてしばらくすると、ふらふら飛んで、日の当たるヨシの葉に止まりました。たしかに、赤トンボになりそうな色合いです。

はっ、それはそうとイトトンボですよ! 日も高くなり暑くなってきました。
執念深く水面を凝視していると、ヤゴがひょろひょろと泳いで、ヨシの根元につかまりました。
お! のぼるのか?
ヤゴはためらう様子もなく水面から顔を出し、ずんずんのぼってきます。よっしゃー!
さっそく三脚を立てて撮影開始。でも、ちょっと遠い。そうでなくても相手が小さいのにー。さらには、こちらの動きを察知してか、茎の反対側に回りこんでしまいました。こういう場合は、やはりコンパクトデジカメ。3回に1回くらいは背景にピントが合ってしまいますが、うまくいけば、おもしろい写真が撮れます。

0521itotonbo1.jpg0521itotonbo2.jpg0521itotonbo3.jpg

イトトンボの羽化はギンヤンマみたいな「溜め」がなく、あれよあれよという間に進行。後ろに反り返ったりしないで、前に進んでスルリと抜けるんですね。簡単そう。しっぽの先まで抜けたのが9:44、頼りない初飛行で少し高い茎に止まったのが10:27でした。ギンヤンマが2時間近くかかるのに比べたら断然早い。ま、こんなに細いんだから、すぐ乾くんでしょう。それにしてもトンボの尻尾は、もとのヤゴの体長の倍くらいまで伸びるんですね。

ふう。イトトンボの羽化を見届けて、本日の目標達成です。


コメント

水際のショウジョウトンボの写真、太古のシダ・トクサの時代に、1mもあるトンボが飛んでいた、と言う情景を彷彿させてくれますね。

投稿者 木原 章 : 2005年05月21日 19:51

クロイトトンボに続いて、いよいよショウジョウトンボが出てきましたね。細かいことを言うとショウジョウトンボはアキアカネやナツアカネなどの赤とんぼとはちょっと属は違うのですが、一番真っ赤になるトンボです。ただ、赤くなるのはオスのほうだけで、メスは羽化直後とあまり変わらない色をしています。

投稿者 tosaka : 2005年05月22日 21:57

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