長池公園では、本種は下草刈り時に気がつけば保護すべき対象の植物としています。しかし、仮に一時的に地上部をカットされても、下草刈り自体はアズマネザサの生育を抑制することになり、本種の個体数は明らかに増加に転じていきます。もう少し補足しますと、タカトウダイやヤマユリのような夏開花植物は、初夏〜夏の草刈りで刈られてしまうと、消滅こそしませんが、その年に開花するのはかなり困難になりますので、できるだけ、刈り残しに注意を払います。一方、、ツリガネニンジン、キキョウ、ナンテンハギ、アザミ類、ワレモコウ、ノギク類など、秋咲きの植物は、地上部を刈られても、それが9月中までであれば、もう一度花茎を伸ばし開花して種子をつくることができる野草たちなので、極端な話、刈り残しをするよりも、きれいさっぱり地上部を草刈りをしてしまった方が、のちのち、野草たちの再生が、うまく促されることもあります。昆虫たちやその他の小動物の保全も考えていますので、実際にはもっと複雑な管理を実施していますが、そこに、春咲きのものが多いか、夏咲きのものが多いか、秋咲きのものが目玉の場所かということをまず基本的条件として、草刈りの頻度や時期を決定しています。公園管理の一端を紹介いたしました。