ヒメハサミツノカメムシ(メス)

Acanthosoma forficula

 


八王子市長池公園

2010/10/17

 長池公園では、ハサミツノカメムシは今まで何回も見たことがありましたが、ヒメハサミツノカメムシは今回初めて見ました。オスであればハサミツノカメムシと同様のはさみが尾端にあるので、見た瞬間にヒメハサミツノカメムシだとわかったと思いますが、写真の個体はメスなのではさみが付いていないので、最初は長池公園でもよく見られるセアカツノカメムシだと思いました。しかし、セアカツノカメムシと比べると青みがなく、側角(胸部の両脇の尖っている部分)の先端がわずかに赤みをおびているなど様子が違っていたので、とりあえず長池公園未確認種の可能性大という認識で撮影しておきました。

 自宅で、手持ちの全国農村教育協会の「日本原色カメムシ図鑑」で調べてみたのですが、これにはヒメハサミツノカメムシのメスの写真が掲載されていなかったので、フトハサミツノカメムシのメスかと思ったのですが、フトハサミツノカメムシの解説文にある「前胸背の後縁縁に顕著な歯状突起があるので、雌でも近似種との識別は容易」という特徴が元の画像を拡大しても見られませんでした。そこでwebで調べてみてようやくヒメハサミツノカメムシのメスであることがわかりました。写真の個体の大きさは頭の先から翅端までで15.2mmで大きさ的にもフトハサミツノカメムシよりもやや小さいようです。

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