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マスクサ
学名:

植物単子葉植物綱カヤツリグサ目カヤツリグサ科

Nag00447 (更新日:2017.5.19) 第一報告者:都市基盤整備公団, 2000.3.31

解説

[以下、東京都高尾自然科学博物館パンフレットより許可を得て引用]
 カヤツリグサ科スゲ属というのは、みんな似たような姿をしているので、なじみのない人には種類を見分ける手がかりも少なく、とっつきにくい植物のようです。ところが、こうした、“似て非なるもの”で、種類もたくさんある、というグループ(分類群)は、一旦知り合いになると、その付き合いはどんどん深くなっていきます。スゲの仲間との付き合いには、ルーペ(虫眼鏡)が欠かせません。数ミリの大きさしかない花や実の、細かい特徴が決め手になることが多いのですから。
 スゲの仲間の花は雄花と雌花が別になっていて、それが別の塊(花序)になったり、同じ塊の中で上部・下部に分かれていたりするのですが、マスクサの場合は、上部に雄花、下部に雌花をつけ小さな穂が5〜8個、それぞれ葉っぱと似たような形の苞1枚とセットになってつきます。
 目立つ花びらもない雄花はやがて果実になり、ふくらんでころころした手触りになります。カヤツリグサ科では、スゲ類も含めて茎の断面が三角の三稜形になりますが、果実も三稜形になるものが多く、スゲ類も三稜形の果実になるものが多くあります。でも、中には凸レンズ形の果実のスゲもあり、マスクサはその少数派の凸レンズ形の果実になります。
 果実の中には種子が1個あり、果実はさらにもう1枚の袋に包まれています。これ花胞と呼ばれるスゲ類独特の袋で、他のグループにはないものです。
 さてこの果実、どうやって散らばっていくのでしょうか?カヤツリグサ科やイネ科の植物の種子には、この形からは散らばっていく方法が思いつかないものがたくさんありますが、何かの方法があるはずなのです。

フォトデータ一覧

マスクサ

(bakoba, 2012.5.12)




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