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エノコログサ
学名:

植物単子葉植物綱イネ目イネ科

Nag00431 (更新日:2017.5.19) 第一報告者:都市基盤整備公団, 2000.3.31

解説

[以下、東京都高尾自然科学博物館パンフレットより許可を得て引用]
ネコジャラシの名前で親しんでいた人もあるでしょう。日当たりの良い所に生え、動物の尻尾を思わせる特徴のある穂をつけます。風媒花なので、花なのか実になったのか、よく見ないとわかりません。おしべが長くとび出していること、めしべの先が房のように細かく分かれていることは花粉を風で飛ばしやすく、飛んできた花粉を捉えやすくする工夫です。
 穂の軸に近いところにある花が、小さな丸い実になります。ほんとうは軸から出た小枝がさらにいくつかに分かれて花をつけた“小穂”を作り、それが太い軸について大きな穂を作っているのです。
 エノコログサには何種類かの仲間があり、仲間はみんな良く似ている上に、エノコログサの中にも色や形の変わったものがあるので、たくさん種類があるように見えるのか、ほんとうに種類が多いのか、少し整理してみましょう。
 毛の色が金色のものは、キンエノコロSetaria glauca (L.) Beauv.といって緑のエノコログサとは別の種類です。実の少し小さいコツブキンエノコロSetaria pallide-fusca (Schumach.) Stapf et C. E. Hubb.という種類もあります。同じ緑色の穂でも、エノコログサより穂の出るのが遅いアキノエノコログサSetaria faberi Herrm.は、草丈も少し大きくなります。エノコログサより穂が長く、先が垂れていて、生える場所も違うようです。雑穀として栽培されていたアワSetaria italica Beauv.もこの仲間です。
 毛の色が紫色をした、ムラサキエノコロは、エノコログサの変わり者で、多摩川の河原などにはよく見られます。海岸には毛の色が黄色っぽくて地面にはりつくように茎の倒れた、ハマエノコロが見られますが、これもエノコログサの変わり者と考えられます。

フォトデータ一覧

エノコログサ

(内野秀重, 2007.10.28)




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