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チカラシバ
学名:

植物単子葉植物綱イネ目イネ科

Nag00419 (更新日:2017.5.19) 第一報告者:都市基盤整備公団, 2000.3.31

解説

[以下、東京都高尾自然科学博物館パンフレットより許可を得て引用]
とても丈夫な植物で、大きな株になってしまうと、全力で引き抜こうとしても抜けないし、葉や茎が切れたりすることもないような草です。そこで“力芝”となったのでしょうか?芝は葉が細長い草の呼び名です。丈夫なために少々踏まれる所でも大丈夫なようです。
 花は太いブラシのような穂になってつきます。イネ科のほかの仲間と同じく、風媒花なので、目立つ花弁も密もありません。花の本体はブラシの軸に近いところにあって、長いブラシの毛の正体はノギです。
 ノギは柔らかい花が実になって、熟す頃には硬く丈夫になります。実はどこかにちらばっていかなくてはなりません。実が熟すと、長いノギはついたまま、実が軸からとれてきます。逆の方向には抜けないようになっているので、実はどんどん衣服の内側へ入り込んできて、チクチクと肌を刺します。
 自然界では取りや獣の羽毛や毛に絡んで運ばれるのでしょう。ついた実が落ちにくいのですが、そうでなければ薮にこすれたり、毛づくろいをすることによって、わりと簡単に落ちるでしょう。チカラシバの実で痛い思いをするのは、単純な毛皮ではなくて織物を身にまとった結果です。
 チカラシバ以外にも、毛に引っかかる果実はたくさんあって、間違って?人間についてしまうと、いつもでも運ばれた上に、土のないところに捨てられたりして、植物にとっては予想外の困ったことになりかねません。それでも、中には飛行機や船で、人間出なければ考えられないほど遠い所に移住する機会もあります。もっとも、移動した先でいきていけるかどうかは、また別の問題です。

フォトデータ一覧

チカラシバ

(内野秀重 , 2006.9.9)




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