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メヒシバ
学名:

植物単子葉植物綱イネ目イネ科

Nag00401 (更新日:2017.5.19) 第一報告者:都市基盤整備公団, 2000.3.31

解説

[以下、東京都高尾自然科学博物館パンフレットより許可を得て引用]
日当たりが大好きな1年生草本です。だから畑などに良く生えます。作物も日当たりが好きですから、こうした雑草たちと競合いしないように、夏の草取りは大変だけれども大事な作業です。名前はオヒシバに対して柔らかく、優しい感じがすることからつけられたようですが、茎が地面を這うので、姿はずいぶん異なります。7月頃からあきの終わりまで、細い穂が次々に出ては花が咲き、実を落としていきます。穂の形は、細いけれどもオヒシバに似ていなくもありません。そしてオヒシバ同様にC4植物です。
 オヒシバは茎も太くて丈夫で、手ではなかなかちぎれない草なので、男性のイメージなのですが、メヒシバは茎が細くて柔らかく、簡単に切れてしまうところが女性をイメージさせたのでしょうか?けれどもそんなイメージとは逆に、メヒシバはかなりしたたかです。
 細く這い広がっていく茎は、節から葉や枝の他に根を出します。茎が簡単に切れても、切れ端のそれぞれが死なないでまた生長することができるなら、切れやすいことは弱みではありません。むしろそうした事故の起こりやすいところで、必死に抵抗するよりは、素早く新しい根を作って再生するほうが、得な面もあるでしょう。丈夫な茎をつくるには、余分の栄養を使わなくてはなりません。その分を余分の葉や根を作るために使うなら、茎を丈夫に作るようりも、最終的にできる体は大きくなることもあるでしょう。そして、よりたくさんの種子を作ることもできるでしょう。
 こう考えていくと、メヒシバは決して弱くも優しくもないのかもしれません。それともこういうしたたかさこそが、女性のイメージだということでしょうか?
 最初に名前を付けた人の考えを、聞いてみたいものです。

フォトデータ一覧

メヒシバ

(内野秀重, 2006.8.26) 1




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