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クサイ
学名:

植物単子葉植物綱イグサ目イグサ科

Nag00387 (更新日:2017.5.19) 第一報告者:都市基盤整備公団, 2000.3.31

解説

[以下、東京都高尾自然科学博物館パンフレットより許可を得て引用]
“踏み跡“群落という言葉があります。適当に踏まれる所は植物が生活しにくいので、少しくらいの踏みつけになら耐えられるものしか生えないなめに、そこの植物の種類には特徴があります。
 クサイも、そのようなところにらくさん生えています。踏まれる所ならば、平野の都市地域にも山の中にも、北海道から九州まで、ユーラシア大陸だけでなく、南北アメリカ大陸からオーストラリアにまで生えているのです。 
 イネの仲間のような細い姿をしていますが、イグサの仲間で、小さな花をよく見ると、花の付き方も花の構造も、イネ科の植物とはずいぶん違って、同じような形の6枚の花被片に囲まれてめしべとおしべがあり、葉でではないけれども普通の花のようです。花が次々に実になる一方で、新しい茎を伸ばして新しい花を咲かせるので、いつでも花と実があるように見えます。 
 丸い果実にも目立った色はつきません。果実の中身は0.5mmほどの小さな種子が、ぎっしりつまったものです。この種子には、湿るとねばねばする粘液がついていて、靴の裏に粘りついて“踏まれる所”へとはこばれていきます。
 けもの道にそって、林の中にはこばれることもあるはずですが、光の当たらないところでは生活できませんから、生えている所は山の中なら林道、広場、キャンプ場など、わりと限られることになりなす。どこにでもあるように思う植物も、実際にはさまざなせ医薬の元で生活しているので、“生命力が強い”とか、”繁殖力が強い“とか、そう単純に言えることではないのです。

フォトデータ一覧

クサイ
花序
(内野秀重, 2006.6.5)

クサイ
果実
(内野秀重, 2006.6.16)



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