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ハハコグサ
学名:

植物双子葉植物綱キキョウ目キク科

Nag00330 (更新日:2017.5.19) 第一報告者:都市基盤整備公団, 2000.3.31

解説

[以下、東京都高尾自然科学博物館パンフレットより許可を得て引用]
茎も葉も白い綿毛におおわれた独特の姿をしています。冬をロゼットで過ごす越年草なので、青菜の乏しい季節には貴重なものだったのでしょう。冬に柔らかい葉があることと、身近なところにたくさんあることから、春の七草に入れられたのかもしれません。そのまま食べるには綿毛が邪魔になるので、餅に入れたようです。
 春になると花茎が伸びて、黄色い花が咲きます。黄色い小さな塊の一つ一つが更に小さな花の集まったもので、雄花と両性花があります。どちらも実になりますから、もともと両性花だったもののうち、一部がおしべをなくして、雌花になったのでしょう。なぜそうしたのかは謎です。
 葉にも茎にも生えた綿毛せいで、ハハコグサは全体が白っぽく見えます。この綿毛は何のために生えているのでしょうか?
 ふかふかしてセーターのようだから、暖かいのかもしれません。でも、私たちは体温を保つしくみがあるので、セーターを着ると暖かいのですが、ハハコグサにはそんなしくみがありませんから、暖かいかどうかわかりません。むしろ太陽の光を遮ってしまい、まわりの空気が暖まっても、その熱が伝わりにくくなって、かえって寒いこともあるでしょう。
 まわりに動かない空気をためることができますから、まわりが乾燥しても葉っぱが乾きにいくのかもしれません。冬の間は確かに空気も土も乾燥していますから。それとも私たちが食べるときのように、葉っぱを食べる虫にとっても食べにくいからなのでしょうか?ハハコグサが食べられているのを、そういえば見たことがあるでしょうか?でも冬の間はそんな虫は少ないでしょう。
 ハハコグサの白いセーターは、本当は何のためなのでしょうか?

フォトデータ一覧

ハハコグサ

(登坂久雄, 2003.5.10)

ハハコグサ

(内野秀重, 2006.5.14)



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