2005年07月11日
吸水三態
(美地麗湖 : 2005年07月11日 23:41)コメント (2)
今日はとても蒸し暑い一日でしたね。
こんな日は、麦茶をごくごく飲んでしまいますが
チョウたちも、あちこちで吸水していました。
まずは、キチョウ。
仲良く2匹並んで吸水中です。
筑池西側の遠路、小石で舗装してある場所です。
石と石のすき間の水を吸うのですね。
わざわざこんなところで、なんて思ってしまいますが。
お次は、ゴイシシジミ。
クワの葉の上の、鳥の落とし物で吸水中。
この水分、誰にも渡さないわ!という迫力が伝わってきます(?)。
最後は、図鑑にもアップしましたが、コミスジ。
葉の上にたまった雨水か夜露を吸っていました。
表情が真剣です。
こんなタイミングでもないと、私など
なかなかアップでは撮らせてもらえません。
2005年06月24日
キアゲハ3号も羽化
(美地麗湖 : 2005年06月24日 14:25)コメント (0)
キアゲハ観察隊員は、今日も里山へ巡回に行きました。
6月11日にさなぎになったキアゲハ3号が、ヤマを迎えると予想されたからです。
さなぎ1号の背中は11時過ぎに割れましたので、
今日は11時ちょっと前に公園に行きました。
さなぎのいた場所へ行ってみると、
もうこんな状態でした。
キアゲハ3号は、さなぎになったときも、たった4時間目を離したすきに
変身してしまいましたが、今回もみごとにやられました!
というか、もしかしたら、3号のペースのほうが普通で
先日の1号はお寝坊さんだという可能性もありますね。
先日、しまりんさんが「羽化したてかも」と図鑑にアップされたキアゲハが
10時半より前には、すでに羽化現場からひょろひょろ飛び出ていたわけです。
3号は、地面から20センチくらいのところでさなぎになっていましたので、
さなぎから出てからどんな行動をとるのか気になっていたのですが
結局わからずじまいでした。
とりあえず、私が見つけたときには、さなぎとの位置関係はこの通り。
さなぎから出て、いきなりこの位置へ行ったのか
もう少し下の位置でしばらくからだを乾かしてから移動したのか
ちょっと興味があるところです。
じっと待っていてもやることがないのは前回と同じなので
今回は、アップで迫ってみました。
からだや翅の付け根のところに、ふわふわといっぱい毛が生えています。
なかなかゴージャスなのですが、今日は、立っているだけで汗が流れてくる蒸し暑さ。
キアゲハ的には、どんな感じなんでしょうね。
2005年06月22日
キアゲハ1号の羽化(2)
(美地麗湖 : 2005年06月22日 12:08)コメント (2)
さて、続き。
ぴくっ、ぴくぴくっと、確かに腹を動かしたさなぎ。
珍しく三脚など持ち出したのに、すでに撤収モード。たたんでしまいました。
「ひゃ〜、始まっちゃったよ〜」と思いながら、いつもどおり手持ちでカメラを構えます。
(この日は風が強かったので、結局こういう場合には三脚は役に立たなかったでしょうけれど。)
上の13枚のうちの、1枚目が11:10、最後が11:11。
画像のExif情報には、分までしか残りませんので正確ではありませんが、
この一連の動きにかかったのが、1分前後。
背中がぱくっと割れてから、にゅにゅにゅっと出てくるまで、あっという間でした。
出てきたばかりの成虫は、
普段その辺でひらひらと飛んでいるのにくらべて
まだ胴体にたくさん水分を含んでいるのでしょう。
ちょっとおデブちゃんですね。
ストローが2本で1組になっているというのも
この羽化の様子を観察していて初めて知りました。
さて、さなぎから出てきたアゲハは、翅を乾かしにかかります。
この日の強風は、洗濯物を乾かすには好都合でしたが
さなぎから出てきたばかりの蝶々にとってはどうだったのでしょう。
上の写真は、11:12〜16の、ほぼ1分刻み。
脱水でくしゃくしゃになった洗濯物は、
パン、パン、と伸ばしてから干さないと大変なことになりますが
こちらは、みるみるうちにきれいに広がっていきます。
アゲハが自分の意思でやっているのか、
それともこの日の強風にあおられてなのかはわかりませんが
時折、こんなふうに翅の表を見せてくれることもありました(11:16)。
ここまでは、なかなかドラマチックだったのですが、
このあとは、なかなか進展がありません。
つかまっているヒメジョオンごと、時折、強風にあおられながら、ずっとこんな格好でいます(11:26)。
それにしても、羽化したての成虫というのは、本当に美しいです。鱗粉のきめも整って、上質の反物のようです。染料が布地の裏側に染みたようにも見えます。
うまく写真には撮れなかったのですが、アゲハの下にあるヒメジョオンの葉に、少し白濁した液体があるのを2度ほど目にしました。全体でどの程度の水分を排泄するのかはわかりませんが、こうやって羽化の時に、地上生活をする幼虫の重いからだから、空を飛び回る成虫のからだへと、軽量化をはかるのですね。
さて、炎天下で、三歩どころか一歩も動かないのを「散歩」と呼んでいいのだろうか、などと考え事をしながら、少し退屈し始めたところで、地獄に仏とはこういうことをいうのでしょうか、木原さんにお会いしました。
動きのないキアゲハを前に、情報交換などしているうちに、気のせいか、からだつきもスマートになってきたように見えます(12:22)。
最初は、必死でヒメジョオンの茎や葉にしがみついているという印象でしたが、足腰もずいぶんしっかりしてきました。もう大丈夫かな。
ふと気がつくと、少し場所を変えています。左後方に、さなぎの抜け殻があるのが見えるでしょうか。広い場所で大きく翅をのばしています(12:33)。
前日にしまりんさんが見つけた、じっとしていた個体も、この状態だったかもしれませんね。
この写真を撮り、後を木原さんに托し、公園を後にしました。
というわけで、記事のアップに時間がかかりましたが、キアゲハ観察隊の観察レポート、このあたりで木原さんにバトンをお渡ししたいと思います。
2005年06月21日
キアゲハ1号の羽化(1)
(美地麗湖 : 2005年06月21日 23:36)コメント (2)
6月9日にさなぎになった1号。キアゲハはさなぎになってから10日前後で羽化するらしく、羽化の前には中の羽の色が透けて黒っぽくなると聞いていました。気になってこのところ田んぼのところに日参していたのですが、いっこうにその気配がありません。
今朝また公園に偵察に行ったところ、色が変わっていました!
ただ、色が変わったとはいっても、じっさいに羽化するのが今日なのか、明日なのか、ぜんぜん見当がつきません。とりあえず、朝9時半にふたたび公園に出かけました。
しかし、1号の様子は、朝とまったく変化なし。しかたなく・・・
しまいには、さなぎの前に荷物をほっぽらかして
ぼーっと眺めていたりしていたのですが、やっぱり様子は変わりません。
このブログは「散歩録」ということになっていますが、動かぬさなぎを前に、2時間近くじっとしているというのは、誰がどう見ても「散歩」ではありません。
もう11時も過ぎたことだし、午後から予定もあるし、と、とりあえず撤退を決めて、最後の写真を撮ったその時、さなぎの腹のところが、ぴくっ、ぴくぴくっと動きました。
・・・ここで、書いている私の電池が切れそうになってしまったので、続きは明日更新します。すみません。
2005年06月11日
キアゲハのさなぎ
(美地麗湖 : 2005年06月11日 23:30)コメント (38)
さなぎになりそうなキアゲハの幼虫は、図鑑にしまりんさんが投稿されたもの(1号)のほかに、あのあたりに2匹いました。
1号がさなぎになっていることが確認された日に、さなぎになる準備をしていた2号は、その後、どうやってもみつけることができないのですが、少し離れた場所に3号がいたので、これがどんなふうにさなぎになるのか観察してみることにしました。
今日は、午前中とお昼に公園に行ったのですが、朝、様子をみたかぎりでは、3号の様子は前日とあまり変わりませんでした。
これを見て、まださなぎにはならないのかと思っていたのですが、昼過ぎに来たときに「とりあえず」とのぞいてみてら・・・。
すでに、さなぎになっていました。がーん。
わずか4時間の間に、こんなに姿が変わるのですね。
早朝や深夜のできごとでなく、いちばん観察しやすい時間帯に見損ねただけに残念です。
2005年05月22日
オトシブミのゆりかご3
(美地麗湖 : 2005年05月22日 22:26)コメント (0)
昨日アップした「オトシブミのゆりかご2」に登坂さんがつけてくださったコメントを読み、
ヒメクロかあさんBのゆりかごの写真を拡大してみました。
登坂さんのご指摘のとおり、ハチのように見えますね。
ネットでざっと検索しただけでは、これがじっさいに産卵、寄生するのか
あるいは、寄生するとしてどんな種類のハチなのか、まではわかりませんでしたが
オトシブミの仲間のゆりかごには、ハチやハエが寄生していることが多いそうです。
上の写真は、最後の写真(13:06)を拡大したものですが、
手元の写真を順に見ていくと、12:58分から、この黒い点は写っています。
時折場所を変えたりしながら、ずっとこのゆりかごにとまっていました。
12:58以前のものについては、撮影の角度の関係で問題の部分が見えませんが
もしかしたら、これ以前から狙いを定めていた可能性もありますね。
うーん、ヒメクロかあさんもなかなか大変です。
2005年05月21日
オトシブミのゆりかご2
(美地麗湖 : 2005年05月21日 23:30)コメント (3)
今日はオトシブミ類についての、フィールドでのレクチャーがあったとのことで、蛇足になるかもしれませんが いちおう、ヒメクロオトシブミのゆりかごの作り方を。
材料は、今日はバラの葉っぱで。コナラやクヌギ、フジの葉なども材料になります。
(1)まずは下ごしらえから。バラの葉っぱに、中心の葉脈だけ残してちょきちょきと切れ目を入れます。中心の葉脈にも傷をつけてあるようですね。上から見るとこんな感じ。
(2)葉っぱが少ししんなりしてきたら(所要時間不明)、葉脈を中心にして、折り目を付けます(前の記事のヒメクロかあさんBの写真を参照)。葉脈に沿って上下しながら、時折折りたたむ動作をします。
ヒメクロかあさんBは、ちょっとかための葉を選んでしまったようで、苦戦していたような気がします。対照的に、ヒメクロかあさんCの選んだ葉っぱは、サイズも小さいし虫食いがあったりしてしょぼいのですが、見るからにやわらかそうで、ゆりかごの作成もちゃっちゃとすんだような感じです。
卵からかえった幼虫にとっては、どちらがいいのでしょうね。
(3)葉っぱがじゅうぶんにしんなりして、折り目が付いてきたら下から巻き始めます(出演はヒメクロかあさんA)。
立ち読みした図鑑によると、この程度の、少しだけ巻いたタイミングで卵を中に産みつけるようです。
(4)さらに巻き上げていきます。
(5)このあたりから最後の仕上げに入るようなのですが、ヒメクロかあさんAはこの状態で工事現場から離れてしまいました。
葉っぱがもっとしおれるのを待っているのかと思ったのですが、他の葉に移動してしばらくウロウロしていました。いいのか、こんなんで。
というわけで、最後の仕上げはヒメクロかあさんBに出演してもらいます。
(6)巻き終わった後、ゆりかごを抱きかかえて名残惜しそうにしているように見えたのですが、最後のチェックを入念にしているのでしょうか。
(7)巻き終わったら、どこかへ飛んでいきます。大仕事、お疲れさまでした。
2005年05月20日
オトシブミのゆりかご
(美地麗湖 : 2005年05月20日 23:09)コメント (1)
お昼少し前に公園へ行きました。
曇り空なのでざっとカメラの試し撮りをしたら帰る予定でしたが、
思わぬ落とし穴にはまり、穴の中で1時間じっとしていました。
落とし穴は、里山から雑木林のほうへあがっていったところにありました。
バラ(ノイバラ?)にオトシブミのゆりかごがあります。
ゾウムシ好きとしては、とりあえずシャッターを切ります。
よく見ると、いちど自分の目で見てみたいと思っていた、ゆりかご作成中のオトシブミがいます。
虫の色、大きさ、形、それから、バラの木にゆりかごを作っているところから、
このオトシブミはヒメクロオトシブミではないかと思います。
オトシブミは全部で3匹。
参考のために、それぞれの巻き始めと巻き終わりの時刻を書いておきます。
葉を巻くのに、だいたい30分ほどかかるようです。
ちなみに、この時間には、下ごしらえの時間(葉っぱに切れ目を入れてしんなりさせる)は
含まれていません。
ヒメクロかあさんA
12:06 巻き始め
12:26 巻き終わり(職場放棄?)
ヒメクロかあさんB
12:35 巻き始め
13:06 巻き終わり
ヒメクロかあさんC
12:27 巻き始め
13:02 巻き終わり
作り方は、また明日。