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2005年05月31日

6月のシジミチョウ−5月の勉強会ー

(木原 章 : 2005年05月31日 18:36)コメント (0)

アカシジミ
【シジミチョウ科/Japonica lutea】
赤いシジミチョウ。
6月上旬に年1回だけ発生する。
長池公園では、築池と長池の間の遊歩道沿いで見られる。
夕方、活発に飛翔する。
平地性のゼフィルス(ラテン語で西風、そよ風の意味で、ミドリシジミ類の総称)。




ウラナミアカシジミ(裏波赤蜆)
【シジミチョウ科/Japonica saepestriata】
翅の裏側に波模様のある赤いシジミチョウ。
食樹はクヌギやコナラ。
アカシジミよりやや遅れて、6月中旬に年1回だけ発生する。
クリの開花期と発生期が同じで、クリの花に来ることが多い。
長池公園では、築池と長池の間の遊歩道沿いで見られる。
夕方、活発に飛翔する。
平地性のゼフィルス(ラテン語で西風、そよ風の意味で、ミドリシジミ類の総称)。


オオミドリシジミ
撮影日:2004/06/12 長池公園
梅雨に入る頃雑木林の縁のコナラの木の高い場所で縄張りを張って他のオスが近寄ってくると激しく追い立てます。羽の表側は美しい金属光沢を持った緑色をしていますが、光の当たる角度によっては青みを帯びて見えたりもします。600mmの超望遠レンズを使ってコナラの葉に止まっているところを撮影しましたが、下から見上げる位置からでは翅の表側はチラリとしか見えないのが残念です。


ミズイロオナガシジミ
撮影日:2004/06/5 長池公園
5月末から6月上旬頃に羽化して姿が見られるようになります。長池公園では数は多く、あちらこちらで羽化直後の固体を下草の葉の上などの地表近くで間近に見られる機会が結構あります。翅の表側は上の写真でも少し写っていますが、地味な黒っぽい灰色をしています。オオミドリシジミもミズイロナガシジミも幼虫はコナラの葉を食草としています。


6月の野草−5月の勉強会ー

(木原 章 : 2005年05月31日 18:09)コメント (0)

ホタルブクロ
【キキョウ科ホタルブクロ属/Campanula punctata】
和名の由来は、子供が花の中に蛍を入れて遊ぶからという説と提灯(ちょうちん)の昔の呼び名「火垂(ほた)る袋」によるという説があります。丘陵や山地に生える多年草で長池公園では6〜7月にいたる所で咲いているのが見られます。花の色は白色〜淡紅紫色で鐘形をしています。  変種にヤマホタルブクロがあり、相違点は、ホタルブクロは萼片の間に反り返る付属片がありますが、ヤマホタルブクロにはそれがなくてそこに膨らみがあることです。
日本全土及び朝鮮、中国に分布しています。


オカトラノオ
【サクラソウ科/Lysimachia clethroides Duby】
和名は「岡虎の尾」の意味で、日当たりの良い丘陵によくみられ、花穂の様子が獣の尾に似ていることから。高さ60cm〜100cmになる多年草で、地上茎の頂きに一方に傾いた花序をつけ、6月から7月にかけて花を咲かせる。北海道〜九州、朝鮮・中国に分布する。


タカトウダイ
【トウダイグサ科/学名:Euphorbia pekinensis Rupr.】
高さ50〜80cmになる多年草で、林縁や草原に生育。形態の変異が非常に多く、分類が難しい植物の一つ。花は花弁や萼が無く、1個の花のように見えるのは、実は複数の花が集まった花序。有毒植物だが、漢方薬として用いられることもある。


イチヤクソウ
【イチヤクソウ科/学名:Pyrola japonica Klenze】
林床に生える多年草で、6月頃、15〜30cmの茎に数個の白い花を咲かせる。その葉が薬用に用いられたことが、「一薬草」という名の由来。その可憐な印象が山野草愛好家に好まれるが、根に菌が共生する「菌根植物」で、栽培は非常に困難。林の中で見つけたら、そっとしておきたい。


6月の木−5月の勉強会ー

(木原 章 : 2005年05月31日 17:45)コメント (0)

いよいよ、生き物図鑑を作る会のボランティア組織「勉強会」では図鑑作りに向けて歩み始めました。

6月に観察される生き物18種類についての、勉強会でのまとめです。


ネムノキ(合歓の木)
【マメ科/学名:Albizia julibrissin】
ネムノキという名前の由来は、葉が夜の間は閉じて「眠る」ことから。6〜7月にピンク色のポンポンのような花をつける。ひとつのポンポンは10〜20個の花の集まりで、赤い糸は雄しべ、白い糸は雌しべ。花びらは下の方に小さくついている。


ホオノキ(朴の木)
【モクレン科/学名:Magnolia obovata】
直径15〜20cmの花が5月初めから咲いており、よい香りが漂う。葉がとても大きく、40cmほど。昔はこの葉に食べ物を盛った。飛騨地方には今も、ホオノキの葉に山菜や味噌をのせて炭火で焼く「朴葉味噌」という郷土料理がある。木材は下駄、漆器、楽器などに使われ、樹皮は漢方薬になる。


ニガイチゴ
【バラ科キイチゴ属/Rubus microphyllus】
高さ30〜90pの落葉樹で、細かいトゲがある。
葉は広い卵形で浅く 三分裂することが多いが、切れ込みのないものもある。
花は5弁で花びらは細く、上向きに咲く。
果実は熟すと赤くなり食べられる。
果肉部分は甘いが、粒の中にある核に苦みがあり、それが名前の由来になっている。 
比較的あれ気味の土地や山野の斜面が崩れたような場所に多く見られる。
花期 4〜5月   果期 6〜7月


モミジイチゴ
【バラ科キイチゴ属/Rubus palmatus var. coptophyllus】
高さ1〜2mの落葉樹で、全体にトゲがある。
葉がカエデの葉に似ているところからこの名前がついた。 前年の枝の葉腋に花枝を出し、若葉と同時に2〜3pの5弁の花が下向きに咲く。

キイチゴと呼ばれものの多くは本種であり、果実は熟すと甘みがあり美味しい。 
(食べるときには中に虫かいないか確認しましょう)
花期 4〜5月   果期 5〜7月


2005年05月28日

たんぼのとんぼ

(しまりん : 2005年05月28日 23:12)コメント (2)

今日は田んぼでトンボ観察。水が張られた田んぼでは、クロイトトンボがざっと見た範囲だけで5匹ほど。あぜ道にはシオカラトンボが2匹。写真に撮ろうとするとサッと数メートル遠ざかり、小憎らしい。さらに、水路側の草むらにハラビロトンボが1匹いました。

0528harabiro.jpg
腹が太く黄色が鮮やかなのでけっこう目を引くトンボです。tosakaジュニアが「とうもろこしトンボ!」と命名したのもうなずけます。手でつかめそうなほど近づいても動かないので写真は撮り放題でした。オスは成熟すると青くなるそうですが、これはメスなのか、若いオスなのか? 尻尾の先の形状で判別できるでしょうか?



さて、再び田んぼに目をやると、クロスジギンヤンマが1匹飛んでいます。青いので、オスがパトロールしているのかと思ったら、田んぼの中ほどに生えた草につかまり、産卵している様子。ウワサの「オス型のメス」のようです! 胸のあたりまで深々と水につかり、かなり長い時間かけて産卵していました。例の、世田谷から通っていたという人が見たら、なんとしても捕まえたいところでしょう。この草の根元の土をごっそり持ち帰りたくなるかも。クロイトトンボも連結したカップルが同じように草にとまって産卵していました。
0528kurosuji.jpg0528kuroito.jpg

しかし、残念ながら田んぼはこのあとすぐ耕されてしまったのでした。ああ、トンボの卵の運命やいかに。

0528akatonbo.jpg

その後、池のほうにも行ってみると、シオカラトンボが2匹、真っ赤なトンボが2匹、クロスジギンヤンマが3匹ほど確認できました。クロイトトンボはあちらこちらにいます。赤いトンボが何なのか確かめたかったのですが、こちらはかなり警戒心が強く、2メートル以内には近寄れませんでした。これがせいいっぱいのピクセル等倍画像。



シオカラトンボが妙な動きをしたので寄ってみると、クロイトトンボを捕まえて食べていました。哀れイトトンボは空中分解。弱肉強食の世界です。全部きれいに食べるのかと思ったら、頭と胸だけ食べて、翅と足と腹は残されていました。マッチ棒みたいだなぁ…。数分後、この残骸もきれいさっぱりなくなりました。風に飛ばされたのか、アリが持ち去ったのか。
0528siokara-2.jpg0528siokara-4.jpg

0528syoujyou.jpg
池の下の草むらには、薄いオレンジ色のトンボもいました。ショウジョウトンボのメス、もしくは未成熟なオス?

トンボを見つけても、はっきりと判別できないのが心もとないですね。がんばって修業したいと思います。


2005年05月25日

ヘビにご注意!

(しまりん : 2005年05月25日 21:22)コメント (1)

今日はお昼を過ぎても涼しかったので、気分転換に散歩してきました。
人も少なくて静か。
なにげなく田んぼに下りてみると、いきなり足元でうごめくものが!
ヘビでした〜 ひょえ〜!
この時期、うっかり草むらに足を踏み入れると、こういうのもいるんですね。
皆さん、気をつけましょう。

いつものコースで水車小屋方面へ。
シオカラトンボやギンヤンマ、それから赤いトンボも飛んでいました。
この前のショウジョウトンボかな?
トンボに目を奪われながら階段を上っていくと、ちょうど上がりきった正面、
池のふちに横たわるのはアオダイショウ。げ〜、またかよぅ。
0525snake.jpg
こちらがそおっと距離を置くと、さして慌てる様子もなく、のんびりしています。先ほどのにはそそくさと逃げられたので、ここで証拠写真を。
拡大してみると、意外とカワイイ顔してますよ。
しばらくすると、草むらに姿を消しました。


ヘビは何を目当てに池に来ているのでしょうか。トンボ? カエル?
ふと見やると、対岸の水際にもにょろ〜と動くものが。 3匹目だよ! 
呆れつつも、つい観察に向かってしまう私。あのへんはよくウシガエルが顔を出しているけど、ウシガエルは獲物にはちょっとデカすぎる気がするなぁ。見ていると、ヘビは逃げるどころか池を泳いでこっちに向かってきました。岸辺を縫うようにして迫ってきます。むむ、挑戦的なヤツ!

そうこうしていると、網を持った少年たちがやってきました。
トンボ捕りでしょうか? とりあえず
「ここにヘビがいるから気をつけてね」と注意を促したつもりが
「え〜! どこどこぉ?」
「わお、スネーク! オレ初めて見た〜!」と大騒ぎ。
なんで「ヘビ」じゃなくて、「スネーク」なんだろ。近年の英語教育の賜物?

少年たちは、ザリガニを捕りに来たようです。
タコ糸にさきいかを結びつけて釣るんですね。水車の下をのぞきこんでいた一人が「いた〜!」と叫ぶので、つい私も探してしまいました。見ると、いっぱいいましたよ、ザリガニ。
初めて現場を見ましたが、あんな道具で簡単に釣れちゃうんですねぇ。あれよあれよという間に5匹以上が釣り上げられました。ていうか、ザリガニって食い意地張ってるのね。情けないほど…。
少年たちの中には、ザリガニを網に入れたものの、ケースに移すにあたって手でつかめない子もいて、あたふたしている姿がちょっと笑えました。

小学生がたくさんやってきたので、オバサンは退散。
都会の子は…とか、最近の子は…なんて言われるけど、こういう場所はやはり子供の冒険心をくすぐるようですね。

せせらぎ緑道でもザリガニを探している少年たちがいました。こんなところにいるんですかね? いるようですね。その証拠に、路上にザリガニの惨殺体(!)が転がってました。うーん、殺すために捕まえているんでしょうか。こういう残酷さ、この年代の男の子にはありがちですが、あんまり無用な殺生はするもんじゃないよ〜。


2005年05月22日

オトシブミのゆりかご3

(美地麗湖 : 2005年05月22日 22:26)コメント (0)

昨日アップした「オトシブミのゆりかご2」に登坂さんがつけてくださったコメントを読み、
ヒメクロかあさんBのゆりかごの写真を拡大してみました。

lake050522a.jpg (クリックするとピクセル等倍の写真が出ます)

登坂さんのご指摘のとおり、ハチのように見えますね。
ネットでざっと検索しただけでは、これがじっさいに産卵、寄生するのか
あるいは、寄生するとしてどんな種類のハチなのか、まではわかりませんでしたが
オトシブミの仲間のゆりかごには、ハチやハエが寄生していることが多いそうです。

上の写真は、最後の写真(13:06)を拡大したものですが、
手元の写真を順に見ていくと、12:58分から、この黒い点は写っています。
時折場所を変えたりしながら、ずっとこのゆりかごにとまっていました。
12:58以前のものについては、撮影の角度の関係で問題の部分が見えませんが
もしかしたら、これ以前から狙いを定めていた可能性もありますね。

うーん、ヒメクロかあさんもなかなか大変です。


ヤブヘビイチゴの実を探しつつ...

(木原 章 : 2005年05月22日 17:52)コメント (1)

昨日、勉強会のメンバーでもある登坂さんと、秀さんと公園でヨツボシトンボの産卵などを観察した。その帰り道で、登坂さんが「これがヤブヘビイチゴですね。」と教えてくれた。更に、そのすぐ横にはヘビイチゴが生えている。おりしも、5月の勉強会の課題としてボツになった「ヤブヘビ」課題の題材がそこに広がっていると言う訳だ。
そこでこの週末に、ヤブヘビイチゴとヘビイチゴの比較・研究を行うことになった。
(以下に示した写真では、すべて左側がヤブヘビイチゴ、右側がヘビイチゴに成るように配置した。)
まず初心者として、花から比べるのが順当だろう。
そこで、とりあえず花を撮ってみた。たまたま、花の位置から斜め上から撮る事になったが、帰宅してインターネットで調べてみると、「副萼片」と言う萼片の下側に花びらと同一位置に広がる構造物の違いが特徴として判明した。確かに写真で見ると一目瞭然で、左のヤブヘビの方は副萼片の存在感が著しい。なんてことない!ピースオブケークでは無いか!これほど簡単に2つの種を区別できるとは知らなかった!


翌日、イチゴの果実の写真撮影に出かけた。小生としては珍しく9時には現地到着。まずは、昨日のヤブヘビのチェックに行ってみた。...と、せっかく覚えたはずの判別法が使えない事態に遭遇してしまった。どちらの花も朝は閉じているのだ。その結果、どちらも副萼片が著しく開いて見える。せっかく覚えた判別法が、ここでは使えない!特にヘビイチゴの萼片は花びらと一緒に閉じ、大きさの判別が難しい。


そこで、今度は葉の形態比較を行ってみた。色の違いや大きさの違いが良く図鑑などに書かれているが、フィールドでどちらか一方だけを見た場合、その手の形態比較は使えない。はっきりと区別できる形態の違いを見いださなければ。
葉の形を見る限りは、どうやら区別は難しそうも無い。...と隣り合って生えている両種を比べて思った。写真を見れば判るように、明らかにヤブヘビイチゴの葉の方が先端がとがっている。しかし、実はこの「決定的」とも思えた形態も、葉が閉じかかっている時は判別が難しいことを、後で経験することに成る。ヘビイチゴの葉が、微妙に閉じた状態で生えている場合、きちんと展開して形態を比べないと、一見先端がとがって見えるのだ。


昨日、園内のイチゴと言うイチゴを片っ端から採ってスーパーの袋に詰めているアベックが居た。ヤブヘビイチゴの実は、中身がスカスカで食べてもうまくもなんとも無いと言われているが、少なくとも歩道沿いに咲いているヤブヘビイチゴの果実は一つも見つけられない。なんとか、薮に隠れた綺麗な果実を一つ見つけることができた。ヘビイチゴの実は小さいせいも有って、いくつか残っていた。そこで、果実の拡大比較写真である。ヤブヘビイチゴ(左)の果実の表面は赤色で、ツブツブ(種子)の突起の表面はテカりが有って滑らか。ヘビイチゴでは、果実の表面が白っぽく、ツブツブの表面には更にツブツブが...と図鑑通りの違いを写すことができた。とは言え、フィールドで肉眼でこの判別をすることは、少なくとも40歳の後半に達している人間には無理である。やはり、ルーペを携帯する習慣を付けた方がよさそうだ。


さて、そこで練習問題。本日の課題研究の最後に出会った「黄色い花」です。これは、ヤブヘビイチゴでしょうか?それともヘビイチゴでしょうか?撮影の角度のせいか、副萼片が微妙に大きく見えています。葉の形は、これも撮影の角度も関係して先がとがって見えています。
小生の結論は「ヘビイチゴ」です。実は、この花を斜めから撮影した写真で、副萼片が明らかに萼片より小さかったからです。
うん、植物の分類は、そうかんたんでは有りません。
(本日の観察種)
田仲、登坂、登坂ジュニア


2005年05月21日

オトシブミのゆりかご2

(美地麗湖 : 2005年05月21日 23:30)コメント (3)

 今日はオトシブミ類についての、フィールドでのレクチャーがあったとのことで、蛇足になるかもしれませんが いちおう、ヒメクロオトシブミのゆりかごの作り方を。
 材料は、今日はバラの葉っぱで。コナラやクヌギ、フジの葉なども材料になります。

(1)まずは下ごしらえから。バラの葉っぱに、中心の葉脈だけ残してちょきちょきと切れ目を入れます。中心の葉脈にも傷をつけてあるようですね。上から見るとこんな感じ。

lake050521a.jpg 12:06


(2)葉っぱが少ししんなりしてきたら(所要時間不明)、葉脈を中心にして、折り目を付けます(前の記事のヒメクロかあさんBの写真を参照)。葉脈に沿って上下しながら、時折折りたたむ動作をします。
 ヒメクロかあさんBは、ちょっとかための葉を選んでしまったようで、苦戦していたような気がします。対照的に、ヒメクロかあさんCの選んだ葉っぱは、サイズも小さいし虫食いがあったりしてしょぼいのですが、見るからにやわらかそうで、ゆりかごの作成もちゃっちゃとすんだような感じです。

lake050521b.jpg

 卵からかえった幼虫にとっては、どちらがいいのでしょうね。


(3)葉っぱがじゅうぶんにしんなりして、折り目が付いてきたら下から巻き始めます(出演はヒメクロかあさんA)。

lake050521c.jpg

 立ち読みした図鑑によると、この程度の、少しだけ巻いたタイミングで卵を中に産みつけるようです。


(4)さらに巻き上げていきます。

lake050521d.jpg 12:11  lake050521e.jpg 12:17

lake050521f.jpg 12:20  lake050521g.jpg 12:25


(5)このあたりから最後の仕上げに入るようなのですが、ヒメクロかあさんAはこの状態で工事現場から離れてしまいました。

lake050521h.jpg 12:28

 葉っぱがもっとしおれるのを待っているのかと思ったのですが、他の葉に移動してしばらくウロウロしていました。いいのか、こんなんで。

 というわけで、最後の仕上げはヒメクロかあさんBに出演してもらいます。

lake050521i.jpg 12:53  lake050521j.jpg 12:57

lake050521k.jpg 13:03  lake050521l.jpg 13:06


(6)巻き終わった後、ゆりかごを抱きかかえて名残惜しそうにしているように見えたのですが、最後のチェックを入念にしているのでしょうか。


(7)巻き終わったら、どこかへ飛んでいきます。大仕事、お疲れさまでした。


水際のトンボたち

(しまりん : 2005年05月21日 17:26)コメント (2)

早起きしました。イトトンボが羽化する瞬間を見るためです。
少しヒンヤリとした朝。

水際をくまなく捜索すると10匹近くのヤゴがいましたが、全部スカ(=抜け殻)でした。小さすぎて、中身があるのか、ないのか、わかりづらいため、いちいち期待に胸を膨らませるのですが、よくよく見ると頭の部分が白くてスカスカなのと、肩のあたりに白い紐が出ていることから「殻」だと判明。ちっ!

なかば諦め、イトトンボに集中していた目の焦点がふと緩んだとき、もっと大きいトンボがすぐ足元にぶら下がっていました。ギンヤンマよりは小柄で、全体が茶色っぽい。tosakaさんの見立てでは、赤トンボの一種ショウジョウトンボとのこと。水際にいるトンボは一眼レフではうまく撮れないので、コンパクトデジカメが活躍しました。屋外では液晶モニタがほとんど見えませんが、それでも水面ぎりぎりに手を伸ばしてトンボの目線に近いところから撮影。

0521syoujyou1.jpg0521syoujyou2.jpg

なんとなく、トンボが見ている風景が想像できます。
翅を広げてしばらくすると、ふらふら飛んで、日の当たるヨシの葉に止まりました。たしかに、赤トンボになりそうな色合いです。

はっ、それはそうとイトトンボですよ! 日も高くなり暑くなってきました。
執念深く水面を凝視していると、ヤゴがひょろひょろと泳いで、ヨシの根元につかまりました。
お! のぼるのか?
ヤゴはためらう様子もなく水面から顔を出し、ずんずんのぼってきます。よっしゃー!
さっそく三脚を立てて撮影開始。でも、ちょっと遠い。そうでなくても相手が小さいのにー。さらには、こちらの動きを察知してか、茎の反対側に回りこんでしまいました。こういう場合は、やはりコンパクトデジカメ。3回に1回くらいは背景にピントが合ってしまいますが、うまくいけば、おもしろい写真が撮れます。

0521itotonbo1.jpg0521itotonbo2.jpg0521itotonbo3.jpg

イトトンボの羽化はギンヤンマみたいな「溜め」がなく、あれよあれよという間に進行。後ろに反り返ったりしないで、前に進んでスルリと抜けるんですね。簡単そう。しっぽの先まで抜けたのが9:44、頼りない初飛行で少し高い茎に止まったのが10:27でした。ギンヤンマが2時間近くかかるのに比べたら断然早い。ま、こんなに細いんだから、すぐ乾くんでしょう。それにしてもトンボの尻尾は、もとのヤゴの体長の倍くらいまで伸びるんですね。

ふう。イトトンボの羽化を見届けて、本日の目標達成です。


2005年05月20日

オトシブミのゆりかご

(美地麗湖 : 2005年05月20日 23:09)コメント (1)

お昼少し前に公園へ行きました。

曇り空なのでざっとカメラの試し撮りをしたら帰る予定でしたが、
思わぬ落とし穴にはまり、穴の中で1時間じっとしていました。
落とし穴は、里山から雑木林のほうへあがっていったところにありました。
バラ(ノイバラ?)にオトシブミのゆりかごがあります。

ヒメクロオトシブミのゆりかご

ゾウムシ好きとしては、とりあえずシャッターを切ります。

よく見ると、いちど自分の目で見てみたいと思っていた、ゆりかご作成中のオトシブミがいます。
虫の色、大きさ、形、それから、バラの木にゆりかごを作っているところから、
このオトシブミはヒメクロオトシブミではないかと思います。

オトシブミは全部で3匹。
参考のために、それぞれの巻き始めと巻き終わりの時刻を書いておきます。
葉を巻くのに、だいたい30分ほどかかるようです。
ちなみに、この時間には、下ごしらえの時間(葉っぱに切れ目を入れてしんなりさせる)は
含まれていません。

ヒメクロかあさんA
 12:06 巻き始め
 12:26 巻き終わり(職場放棄?)

ヒメクロかあさんA


ヒメクロかあさんB
 12:35 巻き始め
 13:06 巻き終わり

ヒメクロかあさんB


ヒメクロかあさんC
 12:27 巻き始め
 13:02 巻き終わり

ヒメクロかあさんC

作り方は、また明日。


2005年05月19日

本日のトンボレポート

(しまりん : 2005年05月19日 12:15)コメント (3)

なんだかすっかりトンボにはまっていて、今日も水車小屋の池に直行。朝7時。今日は最低気温18℃とか言っていただけあって、じっとしていても暑いです。今からこんなことでは先が思いやられます。

池ではイトトンボがわらわら飛んでいました。しっぽの先が2節青い、クロイトトンボのオスのようです。水草が浮き上がったようなところに止まり、なかなか近くでは撮れません。ペアになっているものもいます。

お、そうだ。羽化しているイトトンボはいないかな? 羽化ポイントとおぼしき池のほとりを探っていくと、水中に漂っているヤゴがいましたが、陸に上がってるのはいません――と思ったら、いた!

0519tonbo01.jpgもう羽化しちゃってますが、ヤゴの殻もそばにあり、羽を伸ばしてる最中です。しっぽが羽より短くて、羽化したての様子。よく見たら2匹並んでいました。
それにしても、こりゃ見つけにくいよ。もうトンボになってるからまだ目につくけど、あのヤゴがこんなゴチャゴチャしたところにいたんじゃ、枯れ草にしか見えませーん。



0519tonbo02.jpg0519tonbo03.jpg上の子(写真左)は少し茶色っぽい感じ。羽化したてはみんなそうかな? アリがやってくるのを嫌がっていて、しっぽがだいぶ伸びたころにひょろひょろと飛び、別の草につかまり直していました。

下の子(写真右)は、じっと同じ場所にとどまり、しばらくすると黒くなってきました。見る人が見れば種類がわかるでしょうか?


うーん、ここまできたらやっぱり、殻を脱ぐ瞬間っていうのも見たいなっ!(ハマりすぎ)

さて、時折飛んでくる大きなトンボはクロスジギンヤンマですが、それとは別に、水車へ続く水路のコンクリートでじっとしている小柄なのが1匹。コサナエかな?

0519yotubosi.jpgさらに、それとはまた別のトンボも飛んでいます。蜂に似た感じの黄色で、やや寸胴。水面にしっぽを打ち付けて産卵しているようです。なんとか写真に撮れないものかと狙ってみましたが、池の真ん中、オオカナダモの花がたくさん咲いているあたりを飛ぶので105mmでは無理っぽい。それでも一瞬、近くを飛んだときに何とかシャッターが切れたのが、コレ。水面に波紋が広がっているのは、トンボがしっぽを打ちつけた跡です。ブレているけど羽の中ほどに斑点があるのでヨツボシトンボでしょうか?


2005年05月15日

曇時々晴のち雹?

(しまりん : 2005年05月15日 21:47)コメント (66)

ここ数日、肌寒い日が続きましたね。気温の変動に体調がついていきません。
今日は天気も回復して気温も上がるとの予報を信じ、曇り空のもと朝10時ごろから公園に繰り出しました。イトトンボの羽化を見てみたくて、まずは水車小屋上の池へ。イトトンボの抜け殻があるのを教えてもらいましたが、羽化しているトンボはいません。水面をクロスジギンヤンマが飛んでいます。日曜日ということもあり「トンボ捕り」の網を持った少年や、「この虫、写真に撮って〜」とお母さんを呼ぶ少年たちが。「金色の虫だよ! カメみたいだね」と言っているので、たぶんジンガサハムシを見つけたのでしょう。ふふ。あれは私もつい最近教えてもらいましたが、ほんとに宇宙人みたいです。

賑やかな池を後にして、咲き始めたというコゴメウツギを見に田んぼの横の沢沿いへ。ほんとだ。少し黄色がかった白い小さな花が咲き始めています。と、そこに、ついーっと飛ぶトンボの姿が。細くて青緑に光るきれいなトンボで、尻尾の先がちょっと曲がっています。あっ、もしや登坂さんが投稿していた「めったに見られない」ヒガシカワトンボでは?!

kawatonbo.jpgkogome.jpg

なかなか近寄らせてくれませんが、それほど遠くに飛んでいくわけでもないので止まったところへ何度も近寄っていくと、少し気を許してくれたか(?)マクロで画面いっぱいになるくらいに接近できました。ちょうど日も差してきて光沢のある緑色がキラキラ。どういう意味があるのかわかりませんが、ウルトラCなポーズも決めてくれました。

このトンボだけで40枚ほど撮り、大満足!

林のほうへ少し上がったところに、例のシロシタホタルガの幼虫が鈴なりのサワフタギがありますが、花はそろそろ終わりですね。そのまわりでもコゴメウツギが花盛りでした。


ここでポツポツ雨が降り出し、カメラが濡れても困るし、お昼になるし、ということで一旦撤収。「一旦」というのは、午後からまた晴れてきたので、再度出かけてしまったのでした。今度は美地麗湖さんとご一緒です。

再び池を訪れると、トンボ捕り少年はまだがんばっていました。捕れたのかな? にわかトンボファンには判別しきれないけれど、何種類かのトンボが飛んでいます。でも、やっぱりギンヤンマは特別かっちょいいなっ。イトトンボがいないかと、しつこく池をのぞいてみると、あっ、いるいる! ほそ〜いヤゴが。こいつがメダカみたいに泳ぐのか〜と、草でツンツンしてみると、尾ビレのようなものを動かしてヒラヒラ泳ぎます。おもしろ〜い! よく見るとヒレは3枚あります。後で調べてわかったことですが、このヒレの形で種類がある程度判別できるようです。イトトンボの羽化は、これからまだまだ見るチャンスがありそうですね。

hyou.jpg
さて、林の中を通って長池方面へ。池のたもとまで下りてきたところで雲行きが怪しくなってきました。遠くでゴロゴロ雷の音。また雨が降りそうです。どこかでお茶にしようか、いや、自然館の自販機のお茶でいいか、と言いながらぶらぶら歩き、ちょうど自然館にたどり着いたところで、ピカッ!ガシャーンッ!の盛大な雷とともに、ついにバラバラと降ってきました。緊急避難! な、な、なんと降っているのは雹です。1cm近くありそうな白い氷の粒。当たると痛そう。自然館の前の道がみるみる小川のようになっていきます。ひゃぁ、林の中を歩いているときじゃなくてよかった。

tukinuki.jpg
しかし、30分もするとウソのように晴れ上がりました。おかしな天気です。
外に出ると、さすがに氷が降っただけあってヒンヤリ。玄関前のツキヌキニンドウがしっとり濡れて鮮やかでした。


hoonoki.jpg
公園内を歩くとホオノキの甘い香りが漂ってきます。高い木の上にたくさん咲いていますが、なかなか写真の撮れる高さでキレイに咲いているものがありません。一度間近でじっくり見てみたいものです。


karugamo.jpgなんだかんだで、今日はほぼ丸一日公園で過ごしちゃいました。一日たっぷり遊ばせてくれますもんね。せせらぎ緑道を歩いて家路についていると、めずらしくカルガモ夫婦がきていました。



2005年05月13日

倒された道標

(木原 章 : 2005年05月13日 21:49)コメント (0)

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石でできた道標が引き抜かれていました。相当の怪力の持ち主か、てこでも使わないと無理な代物です。一体、何のために....